BABY BABY BABY! ベイビィ ベイビィ ベイビィ!

佐々木陽子は、未婚で30才。大手出版社の編集者として働いている。新雑誌の編集長の座を射止め、着々とキャリアを伸ばしていた。そんな時、生理の遅れと吐き気に襲われた。身に覚えのある陽子は、平塚産婦人科病院のドアを叩いた。そこで陽子が出会ったのは、40代にして４人目を妊娠中の妊婦・大野春江、その妊婦仲間の井上真由美、初めての妊娠に浮かれる10代のミカ、わけありなセレブ・佐伯レイナ、産科医・平塚みさお。妊娠２ヶ月と診断された陽子。相手はベトナム取材で一緒だったフリーカメラマンの工藤哲也だ。陽子の妊娠の噂は社長の耳にまで届き、新編集長の座はライバルの高原へとわたっていくのだった。陽子はやむなく無念の退職を決意する。哲也は人はいいのだが仕事も金もない。そこで、妊婦ばかり集まるファミレスでの井戸端会議をネタに、妊娠エッセイを書きはじめる。ところが、出産直前に哲也が意味深な手紙を残して姿を消してしまうのだった。